【2022年5月-7月】教育を探究する哲学登山コースVol.6「現象と人間」

哲学することは、難しい?

哲学書、専門書を読むことを「登山」になぞらえて、「おすすめの登り方」を紹介しつつ、「みんなの登ってみた体験」を共有する「哲学登山」。

Learning Creator’s Labでも、「探究する学び」というものの考え方には哲学的な背景と系譜があるためそれを踏まえてプログラムづくりをしてきましたが、引き続きその「哲学」部分を、一人ひとり個別的に深めつつ、協同的に深めていくことをしていきたいと思います。

「わからないは、おもしろい」

“哲学の山の登山は険しいものでもあるけれども、多くの人に開かれた楽しみです。色々な山ごとに案内人を務める研究者たちの本と合わせて読むと一人では見渡せなかった風景がより見えてくるもの。”

哲学書、専門書を噛み砕くのでもなく、わかりやすく伝えるのでもなく、わからないところはわからないと伝えられる場の中で、桐田シェルパが哲学的な思考の旅路をガイドしてくれます。

今まで何度か哲学書や専門書にチャレンジしたけど挫折した人、読むことはそんなに好きではないけれど、考えることが好きな人。学校現場などで何か考えるモノサシのようなものがあったらいいのになぁ、と思う人。

はじめに登った「自由の山」、次に登った「探究の山」「自然の山」「民主主義と正義の山」「発達と学習の山」に続き、「現象と人間の山」を今回登ります。イントロダクトリーなオンラインコースです。ぜひ一緒に登山をしましょう!

◆ こんなかたにおすすめです。

 実践しているなかで自分の軸がすぐブレてしまう

 考えることが好きだけど、哲学書はハードルが高い

 本を読み始めるが途中で挫折してしまう

 自分のホントウの考えをシェアする場がない

 

◆ 両コースともゆっくりじっくり哲学するため、こんなかたにはあんまりおすすめできません…。

 一回でぜんぶスッキリ理解したい(モヤモヤが辛い)

 自分と違う考え方には意味がないと思いがち

 批判を通じて意見をすり合わせたり吟味したりすることを避けがち

 

「現象と人間」登山 

現象という言葉は、あまり聞きなれない言葉かもしれません。あるいは、自然現象、社会現象、生理現象というように、何らかの分野ごとに特徴的な出来事や経験のことを思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれません。今回は、主に二十世紀初頭よりこの「現象」という言葉を軸に、人間にとって体験されるさまざまな分野の出来事についての思索を重ね、教育哲学や教育人間学だけでなく、教育実践にとっても大きな影響を与えてきた現象学という学問の山に登ってみたいと思います。

意識するという、普段ひとが目を向けないもっとも身近な経験の豊かさに着目したフッサール、良心が自分のあり方を問いたずねるという道徳的、倫理的な経験に耳を澄ませたハイデガー、感情も認知も言語もともに働いていく環境や他者とのコミュニケーションの豊かさに触れたメルロ=ポンティのたどったルートを見据えながら、現象という言葉の裾野の広がりについて一緒に考えていきましょう。

メイン講義については反転講義形式として、事前に講義ビデオ(youtube 限定公開動画)を共有します。そちらをみていただいた上で、当日は対話を中心に進めます。

 

イントロダクション
※現代の現象学についてシェルパより紹介

読む本と主に読む範囲:

植村ら(編著)『ワードマップ 現代現象学 経験から始める哲学入門』(新曜社)pp.4-18

amazon: 『ワードマップ 現代現象学 経験から始める哲学入門』(植村ら 編著)

もし余裕があれば、以下の書籍も並行して読んでおいていただけるとありがたいです。
田口茂『現象学という思考』筑摩書房、2014年。

amazon:『現象学という思考: 〈自明なもの〉の知へ』 (田口 茂 著)


ルート1:フッサールの「現象と人間」登山

読む本と主に読む範囲:

『ブリタニカ草稿』谷徹訳、筑摩書房、第四草稿(最終稿)第一章第一節〜第三節 、pp.7-20

amazon: 『ブリタニカ草稿』(谷徹 訳)


ルート2:ハイデガーの「現象と人間」登山

読む本と読む範囲:

『存在と時間(下)』細谷貞雄訳、筑摩書房、第二編第二章五五節〜五七節、pp.100-121

amazon:『存在と時間(下)』(細谷貞雄訳)


ルート3:メルロ=ポンティの「現象と人間」登山

読む本と読む範囲:

『知覚の哲学』菅野盾樹訳、筑摩書房、第四章・第五章 pp.227-237,297-307

amazon: 『知覚の哲学』(菅野盾樹訳)

◆スケジュール

1回目:5月7日(土)   20:00-22:00 「導入・対話」

2回目:5月28日(土)   20:00-22:00 「フッサール」

3回目:6月18日(土)   20:00-22:00 「ハイデガー」

4回目:7月2日(土)   20:00-22:00 「対話」

5回目:7月16日(土)   20:00-22:00 「メルロ・ポンティ」

6回目:7月23日(土)   20:00-22:00 「対話・総括」

 

◆開催方法

Zoomを使用します。スマートフォンからの参加も可能です。

 

◆価格

全6回: 39,800 円(税込)

※時間の長さと回数の変更にあわせて、価格も改定しております。

※空きがある場合には1回12,100円(税込)でお受けいたしますが通期の方が優先です。

※定員は10名程度を予定しています。(最低遂行人数7名:初回開講一週間前に判断します)

※上述の通り反転形式で進めます。事前に講義ビデオを見てください。

※当日の内容は、録画ビデオで配布します。欠席の場合はそちらを確認いただくことができます。

※お支払いは、申し込み後一週間以内に振込もしくはPaypal(クレジットカード利用可)での入金をお願いしております。申し込みフォームに入力後の自動返信メールを必ずご確認ください。

 

◆講師

シェルパ(店主):桐田敬介 専門は芸術教育の哲学。現象学の創始者フッサールが大好き。 古代から現代までせっそうなく読み散らかす哲学オタク。

https://researchmap.jp/keisuke_kirita/

◆企画・サポート

初心登山人:藤原さと

もともとは本を読むより人と喋っている方が好き。大学時代、正義論を扱う公共選択のゼミで卒論がプラトンの「国家」だったが挫折。しかし教育活動をスタートして哲学に興味をもつ。

https://kotaenonai.org/member/fujiwara-sato/

◆申し込みはこちらからお願いします。

大変好評につき満席となりましたので、申し込みを締め切りました。

 

※Learning Creator’s Lab 利用規約はコチラよりご確認ください。

※今後、本プログラムを含めこたえのない学校、Learning Creator’s Lab関連のご案内をご希望の方は必ず連絡が入るメルマガをお送りしております。こちらからご登録ください。

 

 

<私たちについて>

こたえのない学校HP

https://kotaenonai.org/

Learning Creator’s Lab

×探究・Learning Creators Lab

※こたえのない学校の主催する教育者向け年間プログラムです。本プログラムはLearning Creator’s Labのオープンラボとして実施します。

こたえのない学校ブログ

https://kotaenonai.org/blog/

Facebook ページhttps://www.facebook.com/kotaenonai.org

 

こたえのない学校ロゴ