理念

理念:Inquiry for All(良質な探究の一般普及)

こたえのない学校にとっての「探究」とは

他人の人生ではなく、自分の人生を生きる。そのスタートは、自分と自分の身の回りをとことん探究する子ども時代からはじまります。周辺のちいさな世界、家族、友人、困難、幸せなひととき、仕事、そして、宇宙につながる自然など、さまざまなものに出会い続ける中で、「じぶん」がだんだんとわかってきます。

人生はだれかが「こうだ」と教えてくれるほど、簡単なものではありません。出会いの旅路の中で、だんだんに切り拓かれていくもの。

自分の好きなものはなんだろう。私にできることってなんだろう。そんなことを考えながら歩いていくうちに、見えてくる風景があります。

そのうち、わたしたちは一人だけで生きているわけではなく、たくさんの人や動物や自然に支えられて生きていることにも気がついていきます。

そこにゴールはあるようで、ありません。「これがゴールだ!」「これがわたしだ!」「これが正しかったんだ!」と一瞬思っても、山を少し登れば違う景色が眼下に広がります。

「こたえのない学校」としてみましたが、「こたえ」はあるのかもしれないし、「ない」のかもしれない。それすらわからないのだから、歩き続ける。そんな旅をご一緒しませんか?

一般社団法人 こたえのない学校
代表理事 藤原さと

同じものを見ていても、一人ひとりちがうふうに見えているし、ちがうふうに感じています。探究のタネに「であう」のは偶然かもしれません。ぼーっとしているときかもしれません。もしかして、出会っているのに気がついていないだけかもしれません。出会いかたは人それぞれ。でも、大事な仕事も大切な人も必ず「であう」を通じてやってきます。だから、少し動いてみることが必要なときも。豊かな「であう」が豊かな「人生」をもたらします。

出会った「もの」「ことがら」「ひと」にたいして、もっと知りたいな、仲良くなりたいな、と思ったら、それらに対して少し時間をつかってみましょう。考えてみたり、表現してみたり、そのことを人に伝えてみたり。「ふかめる」時には、一人で深めるのも良い時間です。自然や本と一緒に深めるのもいいですね。また、自分の驚きや感動を人と共有して、一緒に深めてみるのもオススメです。「ふかめる」というプロセスは新しい扉を開ける感じだったり、新しい景色をみる感じがします。あなたは新しい扉をいくつあけられるでしょうか?

「ふかめる」ことで、扉がひらき、はじめは見えなかったものが見えてきます。人によってはそれは、「ふかめる」のではなく、山に登る感じかもしれません。少し登ると新しい景色が見えてきます。新しい光景をみると、もう少し進んでみたくはなりませんか? より道でもかまいません。人生は、歩きながら新しい光景を見ることの繰り返しです。山登りや探検と一緒で、「もうちょっと進んでみよう」と思えるか、「もう、いいや」と思うか。こたえのない学校は、せっかくこの世に生まれてきたのであれば、いろいろな扉を開け、さまざまなことに心を動かし、人の心も動かす、そうすることで、みんなでよりよい世界をつくりあげられればよいのに、と考えています。ぜひ「探究」の旅をご一緒しましょう。