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2014.09.06

アメリカの公立小学校で娘の新学期がはじまってから、早3週目。
PTAや、親と学校の関わり方が随分違うもんだなぁ、と思ったので、レポートしてみます。

まず通っている学校にあるのは、PTAではなく、PTOというもので、全米PTA団体に加盟はしていないが、同様の機能をもつ団体です。PTAは全国組織であるので、州や国と連携している一方でPTOは学校単位で活動することが多く、PTAの趣旨に合わなかったりする場合、この方式がとられるようで、今はPTAより数が多いとのこと。

さて、まずPTOへの入り方が大きく日本と違っています。

指示されたHPを開けると、まず「Purchase your PTO membership」という文言が目に飛び込んできます。最低20ドルを支払うことで、生徒名簿をもらって、メンバーになれるのです。保護者会では、「入るのは自由だけど、入らないと、名簿がないので、子供の誕生日会の情報がとれないし、毎週のPTOレターが来ませんよ~」と脅され(!?)ます。

PTO メンバーシップやら、名簿というのは購入するものなのですね。

また、同時にメンバーシップの購入だけではなく、寄付金の募集もここで行い、メニューが組まれています。

プラチナメンバーが$500以上で、ゴールドが$250以上、シルバーが$100以上、ブロンズが$50以上です。お金の使い道は、下記のように明確に示されています。

1)クラスでのコンピューター、iPad、プリンター購入費用
2)オンライン教材購入費用 (Mathletics, BrainPop, Raz-Kids)
3)課外活動の充実(フィールドトリップ、サイエンスキャンプ、ロボットチーム等)
4)教師、スタッフの希望する備品等

donation

私は、とりあえず、$100で寄付をしてみました。

また、同時に、寄付が済むとボランティアのページに進み、自分の個人情報の登録と、どのカテゴリーにボランティアをしたいかを登録します。
内容的には、クラス取りまとめや広報、イヤーブックの作成、運動会のサポートなど、日本のものと似たものもありますが、季節ごとに企業も巻き込んだ大がかりなファンドレイジング(寄付活動)をするらしく、こちらのボランティアも募っています。ちなみに、個人寄付や活動内容、企業協賛は以下のような形で、学校行事のブックレットに掲載されます。

SchoolSponsor

一方で、PTO とは別枠なのですが、クラス別にサポートをできるということなので、こちらはやってみることにしました。
一つはParent Reader (本の読み聞かせ)、もう一つはWorkroom Helper(先生の授業準備のサポート)です。私は、こちらのWorkroom Helperを申請して、昨日行ってきました。授業準備といっても、教材のホチキス止めや、はさみでの加工、コピーなどの簡単なものです。

Workroomhelper

当日は、ブックガイド(推奨書籍のおすすめリスト)の整理、算数と科学のワークマテリアルを纏めてホチキス止めするなど。。2時間くらいかかったでしょうか。
右も左も分からない私を助けてくれたお母さん(Karen)とは、お互いの子供の話や、町で美味しいレストラン、素敵な家具屋さんや、子供の習い事情報などをわんさか教えてもらって、ちょっと嬉しい気分になりました。彼女曰く、「保護者と先生が一緒に学校をつくりあげるのがここの特徴なの。学校を良くしたいから、みんなどんどん関わってくるのよ!これから色々あるからどんどん分かってどんどん楽しくなるわ」とのこと。

写真 (2)

ところで、こういった手伝いをすることで、子供がどんな教材を使ってやるのかを見れたり、授業の風景を少し覗いたりできます。

たとえば、科学のテキストでは、いろいろあるボールをどのように分類するのか?とか、ボールの材料、機能はなんなのかを考えさせたり、長さや重さをはかるものは、定規や天秤だけではなく、クリップを並べても長さが図れるよ!というようなものがあったりというのを眺めながら作業ができます。

写真 (3)

また、たまたま担任の先生とすれ違えたので、娘がクラスでどんな感じかとか、読み書きの家でのサポートは具体的にどうすればよいかなどを立ち話でちょっと話せました。その結果、今度娘の英語サポートのために話す時間をとってくれることになりました。

こうしたメリットもあるので、非常に単調な作業ですが、行く価値があると感じました。私自身、まだ英語が不慣れな娘のために、下心つきでボランティアをしている側面もありますが、こういった場があること自体がありがたいですね。

日本の学校や、保育園・幼稚園もそうですが、少々面倒くさいと思っても、一旦関わってしまうと、学校側との関係性が出てきて楽しく子供も通えるのは日本もアメリカも同じようです。

私自身の経験で恐縮なのですが、娘が保育園の時に父母会の役員に「なってしまい」、はじめは全く乗り気でなかったのですが、やり始めてみると、園の運営が分かり、園長先生や他の先生方の苦労が分かり、給食の栄養士さんとも仲良くでき、結果として私自身が多くのものを学びました。また、園に出入りする私を見て、娘がとても落ち着いたというおまけまでつきました。

アメリカはとても、現実的な国なので、PTA(PTO)に入るメリットとデメリットを明確に示され、提供したものが還ってくる仕組みになっています。私がやったボランティアも、明文化されているわけではないのですが、ある種のギブアンドテイクの仕組みが働いています。こういうのをどこまであからさまに見せるかはありますが、お互いにとってのメリットを明確にした上で、学校側と保護者側の関係をより強くしていく方法というのも一つあり得るかもしれませんね。

<補足>アメリカの小学校と日本の小学校はその運営形態が非常に違う部分があります。そのことも含めた上で、敢えて、参考になる部分もあるかと思い、このブログを書いています。アメリカの公立小学校のしくみについてはこちらをご参考ください。

さと

藤原 さと