【2023年3月-5月】教育を探究する哲学登山コースVol.8「オルタナティブ」

 

「わからないを、楽しむ。」

哲学書、専門書を読むことを「登山」になぞらえて、「おすすめの登り方」を紹介しつつ、「みんなの登ってみた体験」を共有する「哲学登山」。

Learning Creator’s Labでも、「探究する学び」というものの考え方には哲学的な背景と系譜があるためそれを踏まえてプログラムづくりをしてきましたが、引き続きその「哲学」部分を、一人ひとり個別的に深めつつ、協同的に深めていくことをしていきたいと思います。

“哲学の山の登山は険しいものでもあるけれども、多くの人に開かれた楽しみです。色々な山ごとに案内人を務める研究者たちの本と合わせて読むと一人では見渡せなかった風景がより見えてくるもの。”

哲学書、専門書を噛み砕くのでもなく、わかりやすく伝えるのでもなく、わからないところはわからないと伝えられる場の中で、桐田シェルパが哲学的な思考の旅路をガイドしてくれます。

今まで何度か哲学書や専門書にチャレンジしたけど挫折した人、読むことはそんなに好きではないけれど、考えることが好きな人。学校現場などで何か考えるモノサシのようなものがあったらいいのになぁ、と思う人。

2019年11月に登った「自由の山」、2020年に登った「探究の山」「自然の山」「民主主義と正義の山」、2021年に登った「発達と学習の山」、2022年に登った「現象と人間の山」「アートと想像性の山」につづき、2023年最初に「オルタナティブ」の山を今回登ります。イントロダクトリーなオンラインコースです。ぜひ一緒に登山をしましょう!

 

「オルタナティブ」登山  

現在オルタナティブな教育と呼ばれる実践を行ってきた学校は、古く18世紀フランスの思想家ルソーの消極的な教育、子どもの研究、そして民主的な精神に基づく教育を一つの震源として、19世紀以降さまざまな地域で展開されてきました。

欧州の近代化での官僚や教養層と市井の人々の断絶を深刻な事態と見て、理性の啓蒙ではなくともに生きるものとして知を現実に活かし合う啓蒙を説いたデンマークの詩人、思想家のグルントヴィ。

子どもの心理的、教育的発達を頭で推論した知識からでなく実際の子どもの姿とその観察から帰納し、能力ある市民としての子どもの権利を主張していったスイスの医師モンテッソーリ

そして二次大戦を経て市として民主的なコミュニティを形成するために市民としての子どもを育てるべく乳幼児保育園の運営だけでなくイタリアでの公教育指針へも影響を与えていったレッジョ・エミリアの取り組み

この地域も人物も多様な、かつてとは別の教育、学校、国家のあり方を探ってきたオルタナティブの取り組みを見据えながら、日本にもすでに多様な影響を与えている学びのあり方について一緒に考えていきましょう。

 

 

イントロダクション

※オルタナティブ教育とオルタナティブ近代についてシェルパより紹介

 

 ルート1:グルントヴィの「オルタナティブ」登山

読む本と主に読む範囲:

『生の啓蒙』小池直人訳、風媒社、2011年、174-191頁。

amazon:『生の啓蒙』小池直人訳


ルート2:モンテッソーリの「オルタナティブ」登山

読む本と読む範囲:

『モンテッソーリ教育法 子ども─社会─世界』クラウス・ルーメル、江島正子共訳、ドン・ボスコ社、第五章二節〜四節132-151頁。

amazon:『モンテッソーリ教育法 子ども─社会─世界』クラウス・ルーメル、江島正子共訳


ルート3:レッジョ・エミリアの「オルタナティブ」登山

読む本と読む範囲:

『レッジョ・エミリアと対話しながら:知の紡ぎ手たちの町と学校』カルラ・リナルディ(著)里見実(訳)、ミネルヴァ書房、第3章・第17章(69-78, 229-240頁)。

amazon:『レッジョ・エミリアと対話しながら:知の紡ぎ手たちの町と学校』カルラ・リナルディ(著)里見実(訳)

 

 

◆スケジュール

1回目:3月11日(土)   20:00-22:00 「導入・対話」

2回目:3月26日()   20:00-22:00 「グルントヴィ」

3回目:4月8日(土)   20:00-22:00 「対話」

4回目:4月22日(土)   20:00-22:00 「モンテッソーリ」

5回目:5月14日()   20:00-22:00 「レッジョ・エミリア」

6回目:5月27日(土)   20:00-22:00 「対話・総括」

回目と5回目のみ日曜開催ですのでご留意ください。

 

◆開催方法

Zoomを使用します。スマートフォンからの参加も可能です。

 

◆価格

全6回: 39,800 円(税込)

※空きがある場合には1回12,100円(税込)でお受けいたしますが通期の方が優先です。

※定員は10名程度を予定しています。(最低遂行人数7名:初回開講一週間前に判断します)

※上述の通り反転形式で進めます。事前に講義ビデオを見てください。

※当日の内容は、録画ビデオで配布します。欠席の場合はそちらを確認いただくことができます。

※お支払いは、申し込み後一週間以内に振込もしくはPaypal(クレジットカード利用可)での入金をお願いしております。申し込みフォームに入力後の自動返信メールを必ずご確認ください。

 

◆講師

シェルパ(店主):桐田敬介 専門は芸術教育哲学。現象学の創始者フッサールが大好き。 古代から現代までせっそうなく読み散らかす哲学オタク。

https://researchmap.jp/keisuke_kirita/

◆企画・サポート

初心登山人:藤原さと

もともとは本を読むより人と喋っている方が好き。大学時代、正義論を扱う公共選択のゼミで卒論がプラトンの「国家」だったが挫折。しかし教育活動をスタートして哲学に興味をもつ。

https://kotaenonai.org/member/fujiwara-sato/

◆申し込みはこちらからお願いします。

満席となりましたので、お申し込みを締め切りました。

 

※Learning Creator’s Lab 利用規約はこちらよりご確認ください。

※今後、本プログラムを含めこたえのない学校、Learning Creator’s Lab関連のご案内をご希望の方は必ず連絡が入るメルマガをお送りしております。こちらからご登録ください。

 

 

<私たちについて>

こたえのない学校HP

https://kotaenonai.org/

Learning Creator’s Lab

×探究・Learning Creators Lab

※こたえのない学校の主催する教育者向け年間プログラムです。本プログラムはLearning Creator’s Labのオープンラボとして実施します。

こたえのない学校ブログ

https://kotaenonai.org/blog/

Facebook ページ

https://www.facebook.com/kotaenonai.org