【2022年10月-12月】教育を探究する哲学登山コースVol.7「アートと想像性」

 

哲学することは、難しい?

哲学書、専門書を読むことを「登山」になぞらえて、「おすすめの登り方」を紹介しつつ、「みんなの登ってみた体験」を共有する「哲学登山」。

Learning Creator’s Labでも、「探究する学び」というものの考え方には哲学的な背景と系譜があるためそれを踏まえてプログラムづくりをしてきましたが、引き続きその「哲学」部分を、一人ひとり個別的に深めつつ、協同的に深めていくことをしていきたいと思います。

「わからないは、おもしろい」

“哲学の山の登山は険しいものでもあるけれども、多くの人に開かれた楽しみです。色々な山ごとに案内人を務める研究者たちの本と合わせて読むと一人では見渡せなかった風景がより見えてくるもの。”

哲学書、専門書を噛み砕くのでもなく、わかりやすく伝えるのでもなく、わからないところはわからないと伝えられる場の中で、桐田シェルパが哲学的な思考の旅路をガイドしてくれます。

今まで何度か哲学書や専門書にチャレンジしたけど挫折した人、読むことはそんなに好きではないけれど、考えることが好きな人。学校現場などで何か考えるモノサシのようなものがあったらいいのになぁ、と思う人。

2019年11月に登った「自由の山」、2020年に登った「探究の山」「自然の山」「民主主義と正義の山」、2021年に登った「発達と学習の山」、2022年に登った「現象と人間の山」につづき、「アートと想像性の山」を今回登ります。イントロダクトリーなオンラインコースです。ぜひ一緒に登山をしましょう!

 

◆ こんなかたにおすすめです。

 実践しているなかで自分の軸がすぐブレてしまう

 考えることが好きだけど、哲学書はハードルが高い

 本を読み始めるが途中で挫折してしまう

 自分のホントウの考えをシェアする場がない

 

 

◆ 両コースともゆっくりじっくり哲学するため、こんなかたにはあんまりおすすめできません…。

 一回でぜんぶスッキリ理解したい(モヤモヤが辛い)

 自分と違う考え方には意味がないと思いがち

 批判を通じて意見をすり合わせたり吟味したりすることを避けがち

 

「アートと想像性」登山  

アートと聞くたびに、美術館や博物館に展示されているような美しくて希少なもの、あるいは、なにやら意味不明の自分でもつくれそうなほど不恰好で価値のないもの、その両方がイメージされて困惑されている人もいるかもしれません。ですが、これまでの経験で得た感覚や感情、知識も思考も全て働かせて、いままさに経験しているものの価値や意味を自分なりにイメージしていく「想像性」こそアートが呼び起こすものだとしたら、少しアートを見る風景が変わってきませんか?

 

今回は、主に西洋でどのようにアートが大切にされるようになり、日々の教育のなかに位置付けられるようになっていったかを、古代から近現代までポイントをおさえてみなさんと一緒に登っていきながら、翻って私たちの現代においてアートと想像性の関わりから、日々の教育のなかにアートをどのように位置付けるのが良いかについて、考え合っていきたいと思います。

 

誰しも自分にとっての美しいものに出会うとき、概念にとらわれない自由な想像力が働いていると洞察したカント、自分自身になるという人間性の自由を与える美的な態度の大切さについて訴えたシラー、平凡なものとして軽視されている経験の意味の深みと拡がりを明らかにし、その後の経験の価値基準を与えるアートの想像的な経験について分析したデューイのたどったルートを見据えながら、アートと想像性という言葉の裾野の広がりについて一緒に考えていきましょう。

 

メイン講義については反転講義形式として、事前に講義ビデオ(youtube 限定公開動画)を共有します。そちらをみていただいた上で、当日は対話を中心に進めます。

 

イントロダクション

※プラトンの詩人追放論のさわりについてシェルパより紹介

読む本と主に読む範囲:

プラトン『国家(下)』pp.302-312

amazon: 『国家(下)』藤沢令夫訳


ルート1:カントの「アートと想像性」登山

読む本と主に読む範囲:

『判断力批判(上)』篠田英雄訳、岩波書店、四四節─四七節、pp.251-262

amazon: 『判断力批判(上)』篠田英雄訳


ルート2:シラーの「アートと想像性」登山

読む本と読む範囲:

『人間の美的教育について』小栗孝則訳、法政大学出版局、第十八信─第二二信、pp.108-138

amazon:『人間の美的教育について』小栗孝則訳


ルート3:デューイの「アートと想像性」登山

読む本と読む範囲:

『民主主義と教育(下)』松野安男(訳)、岩波書店、 pp.61-79

amazon:『民主主義と教育(下)』松野安男(訳)

 

◆スケジュール

1回目:10月22日(土)   20:00-22:00 「導入・対話」

2回目:11月4日()   20:00-22:00 「カント」

3回目:11月19日(土)   20:00-22:00 「対話」

4回目:12月3日(土)   20:00-22:00 「シラー」

5回目:12月17日(土)   20:00-22:00 「デューイ」

6回目:12月23日()   20:00-22:00 「対話・総括」

回目と6回目のみ金曜開催ですのでご留意ください。

 

◆開催方法

Zoomを使用します。スマートフォンからの参加も可能です。

 

◆価格

全6回: 39,800 円(税込)

※空きがある場合には1回12,100円(税込)でお受けいたしますが通期の方が優先です。

※定員は10名程度を予定しています。(最低遂行人数7名:初回開講一週間前に判断します)

※上述の通り反転形式で進めます。事前に講義ビデオを見てください。

※当日の内容は、録画ビデオで配布します。欠席の場合はそちらを確認いただくことができます。

※お支払いは、申し込み後一週間以内に振込もしくはPaypal(クレジットカード利用可)での入金をお願いしております。申し込みフォームに入力後の自動返信メールを必ずご確認ください。

 

◆講師

シェルパ(店主):桐田敬介 専門は芸術教育の哲学。現象学の創始者フッサールが大好き。 古代から現代までせっそうなく読み散らかす哲学オタク。

https://researchmap.jp/keisuke_kirita/

◆企画・サポート

初心登山人:藤原さと

もともとは本を読むより人と喋っている方が好き。大学時代、正義論を扱う公共選択のゼミで卒論がプラトンの「国家」だったが挫折。しかし教育活動をスタートして哲学に興味をもつ。

https://kotaenonai.org/member/fujiwara-sato/

◆申し込みはこちらからお願いします。

大変好評につき満席となりましたので、申し込みを締め切りました。

 

※Learning Creator’s Lab 利用規約はこちらよりご確認ください。

※今後、本プログラムを含めこたえのない学校、Learning Creator’s Lab関連のご案内をご希望の方は必ず連絡が入るメルマガをお送りしております。こちらからご登録ください。

 

 

<私たちについて>

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※こたえのない学校の主催する教育者向け年間プログラムです。本プログラムはLearning Creator’s Labのオープンラボとして実施します。

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