「良い子」じゃなくていい―TSUNAGU・パートナーズ代表取締役 相澤利彦さん

こんにちは。3月も半ばですね。

急に暖かくなり始め、桜の開花が一気に早まっているそうです。待ち遠しいですね。

今週末には、「ロボット研究者と一緒に“目”の不思議を探る実験をしよう!~東北大学松田雄馬さん~」が開催され、4月からはいよいよこどもビジネススクールがスタートします。

登壇いただくナビゲーターたちの素顔を少しずつ紹介していますが、今回は1回目、4月19日に登壇予定の、TSUNAGU・パートナーズ(株)代表取締役の相澤利彦さんです。

<相澤利彦さん経歴>

コスモ石油から経営コンサルティングを経てダイエー業務改革担当取締役兼CIO、am/pmジャパン代表取締役社長を歴任。その後TSUNAGU・パートナーズを設立し、販売・マーケティングのプロとして戦略コンサルティングに携わる他、ローソン顧問、グロービス経営大学院教授など多方面で活躍しています。

相澤さん写真IID

2007年に生まれた日本人の子供は、平均寿命が107歳を超えるそう。65歳が定年なので、同じような生活をするためには、84歳まで働く必要が出てくるとか。そのような時代に必要なことは何か、相澤さんは何にこだわってきたか、素顔に迫りました。

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こたえのない学校:.現在のお仕事について教えてください。

相澤利彦さん(以下敬称略):コンサルタント、教授、社外取締役。どれも「経営の先生」です。経営者や社員はみんな、迷ったり、悩んだりしています。なかなか売れない、とか、部下が理解してくれない、とか。そんな悩みごとの解消のために、知恵を絞るのが先生の役割です。

子供の能力を伸ばすのが先生の使命なのと同じで、会社を伸ばすことが使命です。教え子が伸びるのを見て嬉しいと思える人は、先生になることをお勧めします。世の中にはいろいろな先生がいるので、どんなことでも先生になって、人のためになることが他人にとっても、自分にとっても幸せなことです。もっと言うと、自分のためだけに生きていても、なかなか幸せは手に入りません。

 

こたえのない学校:仕事で大事にしていること、大事にしてきたことを教えてください。

相澤:チームやお客さんと一緒に目標を実現できることが一番幸せなのだから、チームのメンバーの一人一人の目標を知り、それを実現するための方法を一緒に考えることが重要です。

そのためには、話をすることが重要です。黙っていても、何が目標なのか分からないし、話をすることで目標がもっと明確になったりもします。それに、目標を知ることができたら、それを実現するための方法は簡単です。だからたくさん話をすることが重要です。

 

こたえのない学校:仕事の楽しさはどのようなところにあると思いますか?

相澤:先生の仕事での楽しさは、生徒が驚く顔を見ることです。教えられる側が驚いた顔を見ると、「してやったり」って思うんです。だから楽しい。

驚くということは、何か知らない知識だったり、思いもよらないことを発見できたりしたときです。そのときに、教えられた方は「そうだったんだー」と驚きながら学ぶんです。

それでは、人が驚くほどの知識って、どこから得られるのでしょう。普通に教科書に書いてあることでは驚きは生まれません。自分で発見しなくちゃいけないんです。新しい知識を自分で発見する、なんて無理、と思わなくて良いんです。いつも仮説を立てる癖をつけていれば良いだけです。「こうなんじゃないかな」というのが仮説です。どんなものを見ても、「こうなんじゃないかなー」と考えていれば、良いだけです。

 

こたえのない学校:仕事で辛かったことはありますか?

相澤:人が辛さを感じるのは、自分が思うようにならないときです。思うようにならないときに、辛かったり、怒りを感じたりするのです。逆に、思うようになっていれば、寝る時間が短くても、体に負担がかかっても辛くない。

現実は、思うようにならなかったことはたくさんあります。だって、他人は自分と同じように考えない場合って、たくさんありますから。そういうときに、怒っていてもつらいと感じていても解決しないということをまず知っておくべきです。そして、どうしたら思うようになるか一生懸命考えれば良いのです。世の中に解決しないことは、あまりありません。一生懸命考えている限りは。

だから、辛いと思ったことは多々ありますが、それが長引いたことはありません。

 

こたえのない学校:これからお仕事でチャレンジしたいことはどんなことですか?

相澤:①社長、②教授、③コンサルタント会社で共同経営者、を実現できたので、あとは、④起業家になることでしょうか。

こたえのない学校:これからの将来、どんな力が必要になってきて、どのように準備をすべきだと考えますか?

相澤:2007年に生まれた日本人の子供は、平均寿命が107歳を超えるそうです。今が83歳なので、平均24年も長生きするんですね。今、65歳が定年なので、同じような生活をするためには、皆さんは84歳まで働く必要があるそうです。つまり、20歳過ぎから84歳まで、64年間も働くわけです。

でも、会社の寿命は実はどんどん短くなっています。スマホって、みんなの生活を変えましたが、まだ10歳に満たないんです。だから、一生同じ会社に依存して生きて行くことは不可能になります。すると、会社に面倒を見てもらうのではなく、会社の面倒を見てあげる人にならないといけなくなります。会社の面倒を見るって、会社を作るのでも良いし、その人ならではの技を持って請われる会社に転職するのでもいいですが、とにかく会社の面倒をみられる人になることが重要ですね。

女の人も働くことが重要です。だって、赤ちゃんを生めるのは、30歳代で終わるのが普通ですが、そこからの人生は70年以上あるんです。他の生物は、赤ちゃんを生む能力がなくなると同時に命も終わるのが普通ですが、人類は史上初めて、子孫繁栄の能力がなくなってからの方が長い生物になるんです。

そうしたら、重要なのは子孫繁栄ではなくて、自己実現です。自己実現の場は、仕事にあります。

 

こたえのない学校:相澤さんが小さい頃どんなお子さんでしたか。

相澤:4つの小学校に通いました(姉は中学3つでした)。いじめや不登校で転校したのではなく、親の仕事の転勤です。新しい学校に行くと普通はいじめにあいます。大阪に行くと大阪弁がしゃべれないだけで、子供はいじめますから。なので、岐阜では「駄目だよ」と言っていたのが、大阪では登校1日目に「あかんねんデー」と、名古屋では「いかん」と言っていました。言葉が地元になれば、仲間になるのはすぐです。海外も一緒です。

 

こたえのない学校:今の小学校の子どもたちへのメッセージ、お願いします。

相澤:自分って何が好きで、どんなことをやっているときに幸せと感じるかを知っているといいと思います。人生は、それを知るための旅と言っても良い。だから、いろいろなところに行った方が良いし、いろいろなことをやって、いろいろな人と知り合うことが重要だと思います。

自分の好きなことが分かれば、それを実現してくれる仕事を選べば良いし、好きな人と結婚すれば、もっと幸せを感じることができます。こんな単純なことだけど、意外とできている人は少ないんです。自分が幸せになる仕事を選べている人は少ないし、好きな人と結婚できていない人も多い。それは、自分が好きなことを十分に知っていないからです。だから、自分が好きなことを知ることが重要なんです。

「良い子」じゃなくていいと思います。仕事でも、人に言われた決まりきったことをやっているだけでは駄目な時代で、新しいことを作り出せる子ではないといけない時代です。「こたえのない学校」に子どもを行かせる親は、きっとその辺のことが分かっていて、「良い子」を強制したりしないだろうから大丈夫ですが、親はついつい、子供を「良い子」という「自分の枠」にはめようとしますからね。

親のガミガミは、ほとんどがそういう「枠」ですから、親がガミガミ言ってきたら、「それを守るような良い子でいたら、私は将来大物になれるの?」と聞き返してあげましょう。で、親がひるんだすきに、自分の好きなことを実行してしまいましょう。

 

こたえのない学校:素敵なお話をありがとうございました。

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「良い子」ではなくていい、「枠」にはめない。

確かに107歳まで生きる世界は今求められているのとは全く異なる力が必要になるでしょうね。

相澤さんは4月19日に登壇予定なので、ご期待ください。

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(第2回目登場のルセット販売マネジャーの赤星慶浩さんの記事はこちらです。)

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