home > Blog > 藤原 さと > ○○になりたいではなくて、”どんな”○○になりたいかが重要

あっという間に、もう3月も中盤ですね。最近FBで友人・知人の二分の一成人式の投稿をみることがあります。学校によって内容が違うようですが、10歳の節目に、生まれて10年間を振り返ったり、将来の夢を表明したり、親への感謝の気持ちを作文にしてみたりするものです。こういう取り組みも面白いですね。

さて、今日は、子供が持つ将来の目標について少し思ったことを書きたいと思います。

 

<プロ野球選手になれても幸せでない!?>

「メンタルトレーナー」という職業はご存知ですか? スポーツの世界で選手やコーチと連携・協力し、スポーツ競技大会や試合などに出場する選手がベストな状態で競技できるよう、メンタル面でのコンディション調整のサポートを行うものが皆さんのイメージにあるかもしれません。でも、最近は、ビジネスマンや子供向けのメンタルトレーニングなどもあるそうです。

そのメンタルトレーナーで、私がとても、共感する人がいるのですが、本間正善さんといって、ダイエーホークスのトレーナーもされていた方です。(残念ながら、お会いしたことはございません笑)その方の「打たれ強さの法則」という本で以前、すごく印象に残った部分がありました。以下抜粋します。

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私がかつて、プロ野球のメンタル・トレーニングを始めた頃に、驚いたことがあります。それは、多くの選手が野球を辞めたがっているということです。彼らは、子供時代から野球が大好きで、「プロの選手になる」という夢をもって頑張ってきたわけです。そして実際に夢は現実のものになった。すると何が起こるでしょう。潜在意識が「自分の仕事は終わった」と納得して、本来の力を発揮しなくなるのです。

輝いて見えたプロ野球の世界も、単なる職業にすぎなくなります。失投をすればスポーツ紙でたたかれるし、無理して故障すれば今後の生活に響く。楽しくもなんともありません。けれど、生き生きと力を発揮し続ける選手がいます。かれらはチームの優勝とか、記録を打ち立てるとか、大リーグにいくとか、次の夢に向かって進んでいるのです。

私たちの潜在意識の中には「自分らしく、よりよく生きる」というプログラムがあります。この世に誕生した瞬間からこのプログラムが動き始めます。「自分にとってよりよく生きるとは?」「この素晴らしい力をどう発揮しよう?・・・それを探すのが子供時代の潜在意識の仕事です。

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本当に狭き門のプロ野球選手に実際なれた・・!でもメンタルの持ち方によっては、幸せになれないケースがある。。考えさせられます。

 

<子供の夢は、叶うのか。叶ったら幸せなのか>

さて、次の表は、日本ファイナンシャル・プランナーズ協会による2013年「小学生の将来なりたい職業ランキング」です。

なりたい職業

 

男の子は、スポーツ選手、医師、ゲーム関連の職業がトップ、女の子は、医師や医療職・保育士・教師・パティシエなどで、他のランキングも大体似たようなものでした。

しかし、米デューク大学のキャシー・デビッドソン教授は、「2011年度に米国の小学校に入学した子どもの65%は、大学卒業時に今は存在しない職業に就くだろう」と述べています。また、英オックスフォード大学の研究である「雇用の将来」(2013年9月)によると、今後20年のIT化の影響で、米国における702ある職業のうち、およそ半分が失われる可能性がある、と述べています。

こうしたランキング上位の職業がなくなってしまうかどうかは分かりませんが、きっと20年、30年経ったときは、その仕事の内容も世間的評価も様変わりしているでしょう。

となると、、、今の憧れの職業がちっとも憧れの職業にならないケースも多々あると思っていたほうが自然です。「将来何になりたい?」という問いの意味について、ちょっと考えてみてもいいのかもしれません。

たとえば、先のランキングで女子1位、男子3位の医師ですが、まず、正直に言って、みんながなりたい格率ではきっと医師にはなれません。 そして、仮になれたとして、先のプロ野球選手のように、なったらなったで、現実が色あせてしまった・・という人も一定人数いるかもしれません。

また、30年前に大金持ちだった歯科医は、診療報酬が低いこと、予防の発達や少子化による患者の減少など色々要因がありますが、以前のような左うちわではありません。医師もたとえば消化器内科と女性の産婦人科の医師では全然需要と供給のバランスが違っており、自分の選んだ専門によっては、自分の満足するような就職先を見つけることに苦慮する先生も現実にいらっしゃります。

 

<「何になりたいか」よりも「どんな●●になりたいか」のほうが、重要>

では、どうすればいいのか、ですが、「何になりたいか」よりも「どんな○○になりたいか」のほうが、重要なのではないかと思うのです。

たとえば、「医者になりたい。」OKです。でも、その次に、「なぜお医者さんになりたいの?」「どんなお医者さんになりたいの?」と訊いてみる。そうすると、その子のアイデンティティがもっとはっきりしてくるのではないでしょうか。少し年齢が上で本気で考えているなら、研究がいいのか、臨床がいいのか、臨床の中でも外科がいいのか他の診療科目がいいのかが見えてきます。また、在宅医療や昔の赤ひげ先生のようになんでも診れる地域のお医者さんがいいのか、大学病院で特定の疾患のスペシャリストになるのがいいのか、というのもあるでしょう。

もしくは年齢が低くてまだまだぼんやりしていたとしても、何等かのイメージをもっているはずです。たとえば、「超癒し系」の医者になるでもいいし、「勉強を続ける」医者でもいい。「あたらしい治療を発見する」医者かもしれないし、「患者さんにとことん寄り添う」医者でもいいんだと思います。

そして、実は、そういったアイデンティティの取り方をしたほうが、そうそうは、自分が崩れないのではないかと思うのです。

たとえば、「あたらしい治療を発見する」医者を目指していた子が「あたらしい技術を開発する」プログラマー、もしくは「患者さんにとことん寄り添う」医者が、「お客さんにとことん寄り添う」経営者になったとしても、いいですよね。「超癒し系」ラーメン屋なんていうのも面白いです。そのほうが自分自身がずっと強く楽しくあれるような気がします。

また、「なぜ医師になりたかったの?」の答えが仮に「人を助けたかったから」だったら、人を助ける仕事は医師だけではありません。

医師のような専門職業でも30年後に注目される診療科目や研究領域を予測するのは非常に困難なことです。だったら、そういったことも考えに入れて、将来を考えたほうがいい。そんな風に思います。

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ところで、自分の子供のころを思い出してみることは出来るでしょうか。「自分が小さかった時に思い描いた自分の職業」ですが、一見関係ないように見えて、意外に今の自分に繋がっているな、と思うことはありませんか? そうだとしたら、たぶん「なぜ?」と「どんな?」が繋がってるのです。それは自分の「得意」「好き」にも関わる問いです。

「医師」「スポーツ選手」、目指すのは良いことです。でも、上記の本間正善さんの言葉は言い換えれば、「プロ野球選手」ということ以外のアイデンティティをしっかり持っている人だけが伸び続けていける、とも言えます。特に、プロスポーツ選手はある程度の年齢になったら、引退が待っています。そうした時にどうやって気持ちを強く持てるかは、「○○なプロ野球選手」の○○の部分をどこまで強くもてるかにかかっているような気がします。

皆さんいかが思われるでしょうか。

では今日はこの辺で。

藤原さと

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