「未来のスポーツはテクノロジーでどう変わる?」を、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科のKMD Forumで、Reality Media研究室とともに開催しました。
2020年に東京オリンピックが決まり、盛り上がっているスポーツ。未来のスポーツについて熱く議論しました。
まずは自己紹介タイム。今回は初めて大人も一緒に参加。みんなで輪になって和やかに始めました。
今回のナビゲーターの慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科博士課程に在籍する武田港先生の自己紹介。
先生はもともと映像を専攻していたとか。興味が広がり、今は未来のスポーツの研究へ進んだとのこと。
まずは、好きなスポーツを挙げてもらいました。バスケ、サッカー、卓球、野球、自転車、テニス、ラグビー、ドッジボールなどたくさんの競技名が上がりました。
一方で、見るのが楽しいという意見も。スーパープレイ、人間離れした動きがあったり、ドラマが試合中にあったり(個人・チーム)、努力も垣間見えたり。あとやはり、勝てたら嬉しいとか、「初めて」できると嬉しいし、汗をかくのが気持ちよかったり、チームプレイで成功できるといいというのも。接戦もドキドキするとか。
それではなぜスポーツをするのか、という議論に。
刺激を求めて、人と何かをするのが楽しい、体を動かしたい、やせたい、進歩の確認、精神、礼儀、上下関係を学ぶ、筋肉をつける、ストレス発散、無心になれるなどの意見が出てきました。
武田先生のスポーツについてのお話がスタート。
オーソドックスなスポーツがある一方で、ペタンク、アルティメット、ゲートボール、スポーツチャンバラなどいろいろなスポーツは常に生まれているとか。
競技かるた、モータースポーツ、相撲もスポーツとなっている。
そもそもスポーツとは何か。実はあまり明確な定義はないとか。
ただ、共通するのは「勝負事」と「練習」!
誰かと競い合う要素がある 練習して強くなる
・ 対戦相手と試合をする ・すべてが運で決まるものではない
・ 記録を比べる ・ルールが明確で事前に練習できる
・ 採点して特典を出す
なので、散歩はスポーツではないですが、競歩はスポーツだとか。
大きくは競争の中にゲームがあり、ゲームのなかにスポーツがあるという関係。
スポーツとテクノロジーを考えると、実はいろいろなところで使われています。
エンジンで飛ぶフライボード。フェンシングはセンサーを使って判定を瞬時にするそう。
スポーツ工学の分野で様々な用品に使われています。
スポーツとテクノロジーを組み合わせ、みんながスーパーマンになってスポーツしようというものーそれがReality Mediaプロジェクトが考えている超人スポーツ委員会。
いよいよ未来のスポーツを考えてみます。
スポーツの拡張の考え方を超人スポーツ委員会では、この6つに分類して考えているとか。
競技スポーツと生涯スポーツという捉え方もしています。。
競技スポーツは人間の限界に挑むもので、オリンピックやプロスポーツはここに入ります。
生涯スポーツは健康やコミュニケーションのスポーツであり、みんなのスポーツ。
これに則って、新しい未来のスポーツを考えていきます。
話をしながら、アイデアをポストイットに書いていきます。あっという間に発表の時間。
今回はKMDの稲見昌彦教授、ゲームデザイナーの水口哲也先生と簗瀬洋平先生が見て、話を聞いてくれました。
発表したのは…
「いろいろなキャラクターになり、闘えて五感で操作できる」というもの。それぞれがなりたいキャラクターになってやりたいことを発表しました。
稲見先生からは、 「僕もドラえもんは小さい頃から大好きで、引き出しを開けてみたりしたが、ドラえもんはきてくれなかった。ルフィーになれると嬉しい。ただ、それが100人いるとどうなるだろうか、それは考えないといけない。強い、弱いの関係は宇宙に行ったら変わるかもしれない。じっくりと考えてほしい」というコメントをいただきました。
水口先生は、「25年間ゲームを作っている。20年くらい前にポケモンが出て、それを見ていた世代が大人になり、銀行員になったり、自分で会社をやっていたり、いろいろな職業についているが、ポケモンという共通の話題を通じて話ができ、子供の頃に戻れています。楽しさは普遍的なもの。発想力が大事で、世界中の人が遊べるものを作れたら嬉しいといつも思っているし、みんなにもなってほしい」と話してくれました。
簗瀬先生は、「とても面白い発想。孫悟空とジャイアンが一緒にバスケットボールをするとどうなるか。解決しないといけないことがある。勉強してどうしたら実現できるか考えてほしい。2020年までに」とコメントしてくれました。
修了証を武田先生から授与。
みんなで記念撮影。
未来のスポーツとテクノロジーについていろいろと考え、議論したのでした。
<プログラム参考情報>
Central Idea:スポーツは、誰もがいつでもどこでも楽しむためのものである
Lines of Inquiry:
1)どんなスポーツ、どんな遊びが好き? スポーツをすると何がいい? スポーツは何のためにするの?
2)テクノロジーによって、スポーツはどう変わるか?
3)テクノロジーを活用した、新しいスポーツの楽しみ方を考える
Learner profile:
Thinkers (考える人)
Balanced (バランスのとれた人)
Inquirers (探究力のある人)
Key Concepts:
1)関連・影響(connection)
2)責任(responsibility)