12月6日。ポラリスこどもビジネススクール2期もいよいよ最終回となりました。
今期のお題は「商品・サービスを創ってみよう!」。
一回目はデザイン、2回目は発明がテーマでした。 「デザインってそもそも何だろう?」「新しい価値を生み出すってどういうこと?」「社会に必要とされるサービスとは?」と考え、且つお友達と実際にデザイン・そして発明をしてきました。そして、3回目はいよいよインターネット企業でのリアルなサービス開発に挑戦です!
今回のポラリスナビゲーターは、NHN comico 株式会社さんです。comicoはアイフォンなどのスマートデバイスに特化した、日本最大級のマンガ&ノベルアプリで、台湾、韓国へも進出しています。
NHN comico 株式会社の方たちは、このサービスを運営するにあたって、「共感」というキーワード、そしてコンセプトを非常に大切にされており、今回、「共感」をテーマにサービス開発を探究することになりました! みんなが作成したエピソードは本当にcomicoさんのオンラインサイト上に掲載され、読者の方々から沢山の共感コメントが寄せられています!ぜひこちらものぞいてみてください☆
マンガって何だろう?マンガのどこに惹かれるのかな?
さて、プログラムが始まりました。はじめに、みんながどのようにマンガを捉え、楽しんでいるか聞いていきます。
どんなところにマンガの魅力を感じるのでしょう。
「小説は絵がないからつまらない。」
「マンガは(自分の)関心のあることについて描いてくれている。」
「読んでいて楽しい!」
「話の中に入った気がする。」
「勉強の役にも立つよ。歴史とかね。」
マンガを作る人ってどう思っているのかな。
「相手の気持ち(読者)を考えている。」
「伝えたいことがある。」
「本人に聞かないとわからないけど。」「うん 聞いてみたいよね。」
どんなストーリーが面白いと思うかな。
「本当にありそうなことが面白いよ。」
「本当にない話もいいよ。人の想像力で。」
「フィクションなんだけど、 現実とつながることがあるのが良いな。」
「本当にあり得ないものと 本当 どっちも面白い。」
「ハリーポッターとか、ベストセラーだよ。違う世界って面白いよね!」
「これは好みの問題。」「そうそう人はそれぞれ違うから自分の好きも違う。」
「みんなに共感されることかな。」
「話は、ちゃんと完結して解決してほしいな。」
「でも解決していないで「つづき」がある方もいいよ!」
comicoさんのお話
マンガについて一通りみんなの考えを確認したあと、編集担当のまってぃさん、イベント企画のえりこふさんがNHN comico株式会社がどんなことをやっているかの説明をしてくれました。
もともとはNHNという会社で、LINEを開発したり、ディズニーツムツムなどのモバイルゲームを作っていたルーツがあること(妖怪ウオッチぷにぷにも大人気だそうです)、そうした中で、マンガやノベル(小説)をスマートフォンなどで楽しめるようなサービスを開発したことを教えてもらいました。
最近は電車の中で漫画を読む人も少なくなり、作家さんがなかなか活躍できない。でもこういう場があれば作品を発表できます。読者と作家さんたちを繋ぎ、楽しい場づくりの工夫を積み重ねる中で、高校生から30代の人に支持されてすでに1000万ダウンロード。あっという間に今では日本で最大級のサービスとなりました。
comicoの最大の特徴の一つは「作品にコメントができる」こと。読者は、自分が作品から感じた事をコメントすることができ、他の読者と心地よい交流もできます。また、オンラインだけでなく、実際のリアルな場で、サイン会を開いたり、読者のお願いが叶う「神企画」などみんなが楽しめるオンラインイベントもたくさん行っています。
comicoのマンガを読んでみよう!
さあ、ここで、まずはcomicoの作品を読んでみましょう。
作品は小学生を主人公とした「ぼくらのじかん」という漫画の中の「あずさの場合」というお話です。
いつも教室でけんか(じゃれ合う?)していたあずさちゃんと柴田君のお話し。でも、柴田君が転校してしまうことになって。。。。
小学生の“こいばな”なので、「男の子は照れて、みんなの前では関心を示さないかもないかも。」というこたえのない学校スタッフの不安(!?)を見事裏切り、すごい盛り上がり!(さすが、comicoさんのセレクションです。恐れ入りました!)
「続く」のところでは「みたーい」の大合唱。クライマックスのあずさちゃんが柴田君にみんなの前で手紙を渡す場面では「あれは渡しにくいよね。」「いけいけ~~!!!」とみんなで一緒になってあずさちゃんを応援。そして最後の柴田君の決めぜりふでは拍手が起きました。
この後、comicoさんがどのように共感を分析しているかについて教えてもらいました。ちなみに、この「あずさの場合」なのですが、高校生以上がメインのcomico読者にとってもダントツの人気エピソードでした。年齢を超えた共感エピソードだったのですね!
「共感エピソード」を作ってみよう!
さて、ここで今回のミッションの発表です。
「みんなの身近で起こったことの“あるある”を集めて共感の得られるストーリーをグループで一つ作ってみよう!」
実際にcomicoのサイトで発表されるストーリー。果たしてみんなの“共感ストーリー”は読者の支持を得ることはできるでしょうか!?
まず、みんなで「あるある」を考えてみて、それからエピソードに落とし込んでいきます。
「男の子同士のけんか」
「同じ子を好きになっちゃう。」
「サッカー」
「夏休みの宿題 最後の日」
「お前が悪い、いやお前が悪い、が ずーっと続く(笑)」
「けがをして運動会に出られない。」
「それはないよーとか」ツッコミも入れながら、盛り上がり、あっという間の10分間が過ぎてしまいました。
ここで、エピソードの作り方のヒントが提示してみました。
お話の作り方はいろいろあるのですが、今回の参考型は以下の3つ!
- 桃太郎型 (はじまり➡問題➡解決)
- 金太郎型 (起承転結)
- 浦島太郎型 (いつもの生活➡いつもと違うところに行く➡いつもの生活)
今回の秋のプログラムももう3回目。みんなで役割を分担して、きちっと伝わるように進めていくことがどんどん上手になっています!
プレゼンテーション!
そしていよいよプレゼンテーション!それぞれの班のエピソードの下に、実際にcomicoさんが編集して掲載した内容のリンク※があります。共感したらぜひ応援を!!
※comicoさんのほうで、一部加筆修正している部分があります。
1班:嫌な授業
嫌な授業に出たくなくて保健室に。熱を上げるため ヒーターに体温計を当てたら やったー!39度だ!
http://www.comico.jp/detail.nhn?titleNo=13912&articleNo=3
2班:男女戦争
6年生の恵美ちゃんは勝気で女の子には人気だけど、男の子からは反感をかっています。恵美ちゃんの行動が原因で、20人の男子が20人の女子から公園で対決することに!
http://www.comico.jp/detail.nhn?titleNo=13912&articleNo=4
3班:恋という戦場
みんなの好きな優矢くん。優矢くんの好きな女の子がいじめられる。その時優矢くんがとった行動とは!?
http://www.comico.jp/detail.nhn?titleNo=13912&articleNo=4
4班:マット戦争
新介君の考えた新しい技を黒斗君が自分の技として、みんなの前で披露してしまう・・。その時黒斗君はどうしたか?
http://www.comico.jp/detail.nhn?titleNo=13912&articleNo=2
そして、みんなの発表したエピソードに対して、編集のまってぃさん、イベント担当のえりこふさんから講評いただきました。
「お話づくりの原点のようなストーリーです」「お芝居のようになっていてとてもプレゼンが上手です」(嫌な授業)
「男女がたくさんというという構成が新しいと思います」「もっと先を読んでみたいと思うストーリーですね」(男女戦争)
「いじめというスパイスを上手に使っています」「人間関係図があってわかりやすいですね」(恋という戦場)
「起承転結がしっかりあるお話」「プレゼンするときにめがねに紙の炎を貼るというプレゼンも共感を呼びやすいです」(マット戦争)
NHNcomico 株式会社さん、今回は素敵な授業をありがとうございました!
最後に
今回をもって、「ポラリスこどもビジネススクール2期」が修了しました。1期は「販売」、今回は「商品開発」を題材として、6人のポラリスナビゲーターと一緒にビジネスの本質について探究してきました。ビジネスっていうと、なんだかお金儲けのような話に見えてしまいますが、すべてのポラリスナビゲーターの方に共通していたのは、「顧客(ユーザー)への想い」と、顧客を必死に理解しようとし、そして、彼らに何等かの価値を提供すべく努力と工夫を重ねていくその姿でした。そして、お金儲けの話は・・一切出ませんでした。お金は後からついてくるものなのです。
日々の生活ではどうしても自分中心に考えてしまいがち。でも大人たちは必死に他の人のために働くのです。いろいろな社会の人たちと触れ合いながら、「社会に対して価値を提供する」ということがどういうことか、ということを子どもたちに漠然とでも感じ取ってもらえれば、これ以上のことはありません。
このプログラムにかかわってくださったみなさま、そして参加してくれたみんな、本当にありがとうございました!
来年春からまた新しいプログラムを開始予定です。楽しみにお待ちください。
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プログラムレシピ
<セントラルアイディア>
読み手を意識することが共感を呼ぶ
<探究の流れ>
・ストーリーの魅力と伝え方
・共感が生まれる仕組み
以上