home > Blog > 藤原 さと > デジタル教材に限界あり?アメリカ公立校でのデジタル教材との付き合い方

デジタル教材がどんどん出てきて、デジタル教材やネットコンテンツについてはネットでも意見が色々出ています。最近Steve Jobsが自分の子供たちには、iPadは持たせず、家族との団らんと話し合いを大事にしていたとの記事※も出て、いろいろ議論もでたようです。

※ No Apple a day for Steve Jobs’ children – who were not even allowed iPads (URL)

しかし、娘の通うアメリカの公立校ではデジタル教材は、使いたい・使いたくないという前に、もう学校の授業に組み込まれており、学校でも使うし、アカウントを持たされて、宿題をネットで行い、その結果が学校にフィードバックされます。そして、オンラインでもらったポイントを貯めると、ハッピースティックなどのご褒美をもらう仕組みになっていました。

ということで、今回本格的にデジタル教材なるものを使いはじめたので、ご紹介したいと思います。今小学校一年生のクラスにいる娘が使っているアプリケーションは以下の4つです。いずれも、iPadで使えます。

1)Starfall ABCs (URL)

小学校入学前のABCの音、フォニックスを学び、単語や文章が読めるようになるための、教材。アルファベットがポンポンと飛んできて、発音してくれて、絵をクリックするとその単語を話してくれる。(こちらは英語がまだできない娘のために紹介されたもので、本当は入学前のキンダークラスの児童が使用する)

2)Raz-kids (URL)

本のリーディングマラソンを行える。好きな本を選んで、クリックすると、音声で読んでくれる。また自分がiPadの前で音読すると、その音声を保存し、担任の教師に送信することができる。読んで、音読を済ませると、ポイントが貯められて、それでアバターに飾りつけができる。ポイントは担任が管理できる。

3)Mathletics (URL)

算数のソフト。足し算引き算から始まり、分数などどんどん自分で進んでいくことができる。この教材の面白いところは、世界中から対戦相手をオンラインで見つけて対戦したり、ポイントを競うことができること。こちらもRaz-kidsと同じくポイントを貯めてアバターへの飾りつけが可能で、担任がポイントを管理できる。

4)Rosetta Stone  (URL)

こちらは、日本でもおなじみの言語学習教材のロゼッタストーン。学校では英語が第二言語の児童向けにESLの授業の一環として使用。(娘はまだ上記のStarfallレベルなので、少し英語ができるようになってから本格的にスタートしようかと思っています。)

さて、これらのコンテンツ、補助教材としてはとても便利だなぁ、と思いつつ、限界も感じる出来事があったので、初期所感を書いておきます。

たとえば、先月ABCのテストをすると言われ、Starfallを使って準備をしました。英語の発音がネイティブでない私にとっては、音声ガイドがあるのは、非常にありがたく、本人も勉強している感覚がなく楽しめて、なんて良いのだろう!と思っていました。

しかし前日・・・、テストのためし問題を練習でやってみたら愕然。あんなに楽しんでいるように見え、アプリの問題はクリアするのに、全然おぼえちゃいなかったのです、娘。前日の夕方になってからアタフタしてもしょうがありません。もう今回のテストはひどい内容でも良いと諦め、「できなくても心配することないからね!」と言って娘を学校に送り出しました。結果は惨敗。結果、アプリは使いつつも、基本紙と鉛筆でアルファベットを書き、絵本を読みながら、ABCとフォニックスを横で(私の下手な発音で!)教えることに切り替えました。

デジタル教材は、確かに以下の面で素晴らしいです。

  • ―子供は楽しい!
  • ―紙ではできない表現力がある。(音・3D・クイズ・共同作業等)
  • ―スコアなどの達成感を感じやすくなるように設計できる。
  • ―自分のペースで進められ、学校の枠を超えて進んで行ったり、戻ったりできる。
  • ―先生の管理が簡単

 

一方で、やはり限界はあります。

  • ―やはりデジタル。01の世界で、匂いや質感のような繊細なものは表現しにくい
  • ―結局リアルではない。(気持ちよくなるような工夫が凝らされているが現実は違う)
  • ―思考を発散させたり収斂させたりという思考のダイナミックな動きには対応しない

 

大昔は、喋ったり歌ったり、絵を描いたりが表現手段でしたが、文字ができ、紙ができ、映像ができ、インターネットができ、、と表現手段はどんどん進化するし、その流れの中にデジタル教材も位置するのだと思っています。この流れは止まらないし、子供たちも新しい表現世界に入っていくのでしょうね。

まだまだ、使い始めたばかりのデジタル教材、いい悪いの問題ではなく、付き合い方の問題だと思っています。また、今回は初等教育向けの基礎学力向上のためのソフトのみの感想なので、プロジェクト学習向けや、表現活動向けのソフト、プログラミングソフトになると、違ってくると思います。まずは使ってその中で試行錯誤しながら、より良い関係を築けたらなぁと思っています。

また使い進んで新しい感想が出てきたら、改めてご報告させてください。

Razkids

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藤原 さと