アメリカの学校現場におけるIT導入の現状から見る日本の教育ICT導入に関する議論の特殊さ

 

こんにちは。藤原さとです。

 

先月日本に少し戻りました。基本的には「こたえのない学校」のプログラムのために戻ったのですが、併せて企業研修や講演などもさせて頂いていました。

その中で、「アメリカの教育」について話す・・というお題があって、アメリカで行われている授業や学校とコミュニティの関係、そしてアメリカの教育における社会的課題についてお話しました。そして、その中で、アメリカの学校現場におけるIT導入の現状(ICT:information and communication technology)についても少し触れましたので、当日言及しなかったことも含め、今回特にその内容について書きたいと思います。

まず、アメリカのIT導入の現状ですが、総務省のフューチャースクールなどで先端事例として挙げられているようなものは、こちらでは公立を含めた小学校から普通に導入されていると言って良いかと思っています※。下記にご紹介します。

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子供の個性を認めるのはさすがに得意!アメリカの公立小学校の新学期

こんにちは藤原さとです。

夏の帰国から、テキサスに戻りました。そして、娘が今週月曜日からGrade2(小学校2年生)に進級し、新しい先生とお友達との新学期が始まりました。

一週目はオリエンテーションが中心でクラスもグループで半分遊びのようなワークをすることが多いみたいで、今のところ英語がままならないにも関わらず、楽しいといって学校に通っています。

ところで、アメリカといえば、個人のアイデンティティをとても大切にするお国柄です。それが良いか悪いかは別として、自己紹介の仕方などの仕掛けはさすがだなぁ、思うので、ごく簡単にご紹介したいと思います。

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子供の幸福度No.1 オランダの教育から学ぶことは何?

こんにちは。藤原さとです。

6月初めから一時帰国中ですが、東京では目移りするほどいろいろなシンポジウムや、教育関連のイベントがあり、その中で、先日オランダの教育についてのレクチャー※がありました。ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、オランダは子供の幸福度世界が先進29か国中1位。私の頭の整理も含め、みなさんと共有できたらと思います。

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無料オンライン学習で本当に得するのは誰?~カーンアカデミーをやってみた(1)

こんにちは。藤原さとです。

今日は、無料オンライン学習について書いてみようと思います

eラーニングはこの数年で動きがさらに盛んになっています。特に「2020年までにすべての学校で1人1台のタブレットを導入したIT授業を実現する」閣議決定もあって、昨年あたりから教育領域でテクノロジー採用の取り組みが本格化してきています。

MOOC(Massive Open Online Courses:ムークと読みます)はご存知ですか? 2012年にアメリカで複数立ち上がった「オンラインで公開された無料の講座を受講し、修了条件を満たすと修了証が取得できる」講座のこと(定義:JMOOC) です。大学生以上向けにはコンピュータサイエンスを中心とした最先端テクノロジーに関する講座を多く配信するUdacity, 世界中の多くの大学と協力し、それらの大学のコースのいくつかを無償でオンライン上に提供するCouseraやedXが有名で、既に数百万人規模のユーザーがいます。日本では、日本オープンオンライン教育推進協議会(JMOOC)公認の「gacco」が昨年4月にスタートしたほか、「edX」などが立ち上がっています。

(有料のものも含めると、最近ベネッセが提携したUdemy とか、Schoo、リクルートの受験サプリなど、沢山のものがあります)

 

<カーンアカデミーをやってみた>

今回は、MOOCの中でも、大学生向けではなく、小学校から高校生向けの無料オンライン学習プラットフォームサービスとして、世界最大規模のカーンアカデミーを実際やってみました。

ちなみにはじめ英語で受講していたのですが、なんとこちらのサイトから多くのコンテンツが日本語で見れます。(ということは、日本語のサイトと比較しながらタダで沢山英語が学べますね☆)

カーンアカデミー日本語のサイト

https://ja.khanacademy.org/

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アメリカでの習い事(1)チルドレンズミュージアム

藤原さとです。

先週日曜日にポラリスこどもビジネススクールの第一回が無事終了しました。販売・マーケティングの専門家である相澤利彦さんにポラリスナビゲーターになっていただき、バリューチェーンから商品企画の顧客設定のところまで、盛りだくさんのびっちり3時間のプログラムとなりました。こどもたちの作ったプレゼンテーションは、「小学生がコンビニで買いたいものはこんなものだ!」。 また近日中にご報告いたしますので、よろしくお願いいたします。

さて、今日は、アメリカでの習い事の様子をレポートしたいと思います。

こちらでは小学校の間はあまり塾というものに通いません。あると言えば、この辺では、一般的にはお勉強系では、公文が“KUMON”として有名なくらいで、ごく一部の子が、州統一テストの準備や、私立受験やGifted & Talentedの特別クラスでのフォローで勉強をするといったイメージです。逆に学校でのリーディングアサイメント(本を毎日20分読む)や、宿題が3年生くらいになると多くなってくるので、そちらをしっかりと家庭で勉強させる親が多く、放課後はお友達と遊んだり、スポーツや音楽、アートの習い事をしている子がほとんどです。

では、アメリカの子供ってどんな習い事をしているのか? 本日は、こうした習い事のなかでも、生活に溶け込んでいて、沢山の人が日常的に使っているチルドレンズミュージアムという施設をご紹介したいと思います。

 

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アメリカの公立小学校 1年上期の授業内容

こんにちは。藤原さとです。

あっという間に年末ですね。今日、家の大掃除をしました。 娘の学校からもらってきたプリントや課題も色々整理しました。

8月末から約4か月間、どちらかというと娘の英語の対応でアップアップでしたが、改めてもらってきたワークを見ると、なかなかこれは「ロジカルシンキング」を鍛える授業だなぁ、、と思ったので、少しご紹介したいと思います。

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ウチの子供は問題児!?アメリカでの解決方法

こんにちは。藤原さとです。

暑い暑いテキサスも朝晩冷え込むようになりました。

でも、昼はやはりTシャツで、まだまだジリジリと日差しが直撃します。

今日は、少し私も苦労している・・というお話です(笑)

アメリカに来て3か月目に入った娘ですが、昨日担任の先生から衝撃のメールが届きました。件名は“Some Issues”(問題があります)

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デジタル教材に限界あり?アメリカ公立校でのデジタル教材との付き合い方

デジタル教材がどんどん出てきて、デジタル教材やネットコンテンツについてはネットでも意見が色々出ています。最近Steve Jobsが自分の子供たちには、iPadは持たせず、家族との団らんと話し合いを大事にしていたとの記事※も出て、いろいろ議論もでたようです。

※ No Apple a day for Steve Jobs’ children – who were not even allowed iPads (URL)

しかし、娘の通うアメリカの公立校ではデジタル教材は、使いたい・使いたくないという前に、もう学校の授業に組み込まれており、学校でも使うし、アカウントを持たされて、宿題をネットで行い、その結果が学校にフィードバックされます。そして、オンラインでもらったポイントを貯めると、ハッピースティックなどのご褒美をもらう仕組みになっていました。

ということで、今回本格的にデジタル教材なるものを使いはじめたので、ご紹介したいと思います。今小学校一年生のクラスにいる娘が使っているアプリケーションは以下の4つです。いずれも、iPadで使えます。

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日本とアメリカのPTAの違い

アメリカの公立小学校で娘の新学期がはじまってから、早3週目。
PTAや、親と学校の関わり方が随分違うもんだなぁ、と思ったので、レポートしてみます。

まず通っている学校にあるのは、PTAではなく、PTOというもので、全米PTA団体に加盟はしていないが、同様の機能をもつ団体です。PTAは全国組織であるので、州や国と連携している一方でPTOは学校単位で活動することが多く、PTAの趣旨に合わなかったりする場合、この方式がとられるようで、今はPTAより数が多いとのこと。

さて、まずPTOへの入り方が大きく日本と違っています。

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アメリカの公立小学校の新学期

藤原さとです。こんにちは。

娘ですが、8月下旬にアメリカの公立小学校に入学しました。
今年の4月から日本の区立小学校に1年生として通っていたのですが、アメリカは8月末から新学期なので改めてまた新入生です。

この5月に一度こちらに来て、娘と一緒に学校めぐりをして、本人もここがいいといった学校。楽しめるといいなぁ、と思います。

新学期は、8月25日からで、日本の学校と全く一緒だったのですが、こちらは入学式というものはなく、いきなり初日から普通に朝8:05から15:00まで授業があります。

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