評価を学びに生かすたった一つの方法~成績をハックする

 

藤原さとです。

こたえのない学校では、小学生向けのプログラムのほかに教育者向けにLearning Creator’s Lab(LCL)というものを運営していまして、公立・私立の小中高の先生たちや、教育事業経営者、大手民間教育事業に携わる民間教育者、人材開発に関わる一般企業勤務の企業人や地域活動家が集まって約半年強、自分たちでチームを組んで探究プロジェクトを創って実施するということをしています。

そんな中で自主勉強会みたいなものを作る先生もいて、LCL1期生の小学校の先生2人が立ち上げた定期的なオンライン読書会に私も時々参加しています。いつもブログにしようと思うくらい面白いのですが、今回、私の気づきもあったので、シェアしようと思います。

当日、みんなで読んだのはスター・サックシュタインの「成績をハックする」。この日は、現役小学校教師2名、元現役小学校教師1名、学校外2名の組み合わせ。一人はオランダに在住しています。

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受験算数と探究する学び

藤原さとです。

もう新学期がはじまりましたね。日本に帰国した夏休み。娘の預け先がなかなか見つからず、仕事が全然進まず、半分預かり目的で、受験塾の夏期講習にはじめて通わせてみたのですが、いろいろ面白いことが分かったので書いてみます。

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人は「優しい気持ち」だけでは思いやりのある行動がとれない? 認知科学から見た生きた知識を生む探究的学びとは何か

 

藤原さとです。

先日、ABLE2017に出席しました。ABLEは認知科学を中心にさまざまな領域の研究者と教育に志ある人々が国境を越えて繫がり、新たな知を創造していくコミュニティですが、今年は5年の節目。今までの振り返りと総括がなされました。私の理解のためにもメモ(特に1日目)を作成しましたので、せっかくなので皆さんにも共有できたらと思います。「学びとは?」「知識とは?」「考える力とは?」「探究とは何か?」に分けてです。

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STEM(科学・技術)教育と探究

 

藤原さとです。

前回のブログより、かなり・・・間が空いてしまいました。夏に日本に一時帰国し、アメリカに戻ってから早くも1か月が経とうとしています。

10月からこたえのない学校としては、STEM(科学・技術)×探究をテーマとした小学生向けのキャリアプログラムと、いよいよ大人向けの探究プログラムを始動しますが、今日はそのどちらにも関わることについて書いてみたいと思います。久しぶりなのに、ちょっと辛口です。。

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慶應大学の学生は小学校の時に何に夢中になっていたのか?~長谷部研究会を訪ねて~

 

こんにちは。藤原さとです。

 

帰国中、ご縁を頂き、慶應義塾大学環境情報学部(SFC)の長谷部葉子先生の研究会にゲストとしてお邪魔してきました。

アフリカ・コンゴでの小学校運営や離島「口永良部島」での教育プロジェクト、ヤングアメリカンズプロジェクトなど、さまざま教育領域でのリアルプロジェクトに取り組む長谷部葉子研究会。

教え子たちが「先生と出会った人は皆、人生という『大舞台』の主役になる」と言うように、授業では「自分のカタチ」について深く思考することが求められます。「SFCのビックママ」と呼ばれ、これまで多くの有望な若者を社会に送り出してきました。

そんな長谷部研究会の当日のテーマはなんと、ズバリ「教育を考える」!

自分が思い浮かべる教育とは?自分に影響を与えた教育とは? あなたの実現したい学校は? テンポよく、どんどん考えさせる授業。 その中で、「こたえのない学校」そして「答えのない問い」についてもみんなで考えるという場も作っていただき、本当に貴重な体験をさせて頂きました。

そのなかで、子供の頃の”遊び”がどれだけ重要で、それが大人になってからも生きてくるのかということを改めて認識しましたので、皆さんと共有したいと思います。

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体験型学習・調べ学習と探究型学習の違いとは?~国際バカロレアのIBワークショップから~

こんにちは。藤原さとです。

お盆の時期ですこしゆっくりされている方もいらっしゃるでしょうか。

さて、先週、IBワークショップという国際バカロレア(IB)の教師向け用ワークショップに参加しました。こたえのない学校のスタッフと私が参加したのは、初等教育プログラム(Primary Year Program: PYP)のカリキュラムモデルを3日間、朝から夕方まで学ぶものでした。

私たちは、IBでも中心に据えている、探究型学習を組み合わせたキャリア教育プログラムを開催しています。しかし”探究”は非常に奥深いもので、ちょっと本を読んだだけで、出来るようなものではありません。実際の実践と振り返り、そして子供に携わる大人自らが学び続け、探究し続ける必要のあるとてもチャレンジングなものです。我々も日々勉強です。

今回、国立・私立・インターナショナルスクールの先生方と同じグループで学んだため、小学校の教育現場でどのようにカリキュラムを組み立てていらっしゃるのかも知る事が出来、私たちにとっても非常に貴重な機会となりました。

ということで、今回若干マニアックなブログとなりますが、よろしくお願いします。

IB Workshop

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いじめとけんかの違いはどう決める?

藤原さとです。

ひょんなことから、アメリカの現地公立高校の代理教師(Substitute Teacher)の依頼を頂きました。

といっても、正規の先生のお休みの時に臨時でクラスを受け持つもので、私の場合は一か月に一回やるかどうかという予定です。

とはいえ、その学校のある教育区で書類審査を受け、オリエンテーションを受け、10時間弱のオンライン講習を受けて、正式に代理講師として働くことが許されるため、ここしばらく空き時間を使って準備をしていました。

ということで、先月オンライン講習を受けたのですが、中身は基本的に学校で起きるリスク管理や、コンプライアンスに関するもの。たとえば、子供がクラス内で血を流したときに感染の可能性の観点からどのように扱うべきかとか、アレルギー対応、教員間や生徒間、教員-生徒間のセクシュアルハラスメントの対応、子供の虐待を認知した時の教師としての行動規範・・などなどです。

その中で、「いじめ(bullying)」をどのように定義するか、「いじめ」と「喧嘩(fighting)」の違いはなにか、教師はどのような責務を負い、どのような対策を講じるべきかというセッションが興味深かったので、少しご紹介したいと思います※。

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国際バカロレアの探究学習

国際バカロレア(International Baccalaureate/ 略してIB)、ってご存知ですか?

IBは、第二次世界大戦の反省から、一国主義教育ではなく、世界平和に寄与する人材の育成と、各国ごとの大学入試ではなく世界共通の統一試験の実施を目的にスイスのジュネーブで、1968年に発足した非営利の教育財団です。現在では144カ国、3600校以上がIB認定校になっていて、世界中のトップ大学を含む、2000以上の大学で、IBスコアによる入学の門戸が開かれています。

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