多様性の中での個別化と探究学習を目指すNew School ~西海岸の学校におけるイノベーション(2)

 

西海岸の学校訪問レポート、前回のMillennium Schoolに続いて次は、サンフランシスコの公立小学校(チャータースクール)についてご紹介します。

この学校もMillennium Schoolと一緒で、設立して2年が終了したところです。他の学校の校舎の一部を使わせてもらって、小さく始めていますが、Great Schools.orgでのレビューは、ベストスコアの5。レビューでの保護者の評価は、これ以上はないほどの賛辞で、非常に人気が高く、抽選でもなかなか入れない学校になっています。この学校が何よりも大事にしているのは、(真正な)探究学習の実践です。

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授業成功のポイントは徹底的な個別化~アメリカ公立小学校の先生のインタビュー

 

藤原さとです。

今年の1月から地元のカレッジで教職課程にあたる授業を2コマとっていました。一つは教師になりたい人が初めに取る「Introduction to the Teaching Profession」というもので、もう一つが、クラスにおける特別支援教育(発達障害等を含む)や人種・ジェンダーなどの問題を扱う「Introduction to Special Populations」です。

2月には地元の公立小学校で、各授業16時間、合計32時間の授業観察(Observation)を行いました。やっと本学期が終わって少し解放されたので、両方の授業の振り返りもかねて、今後数回にわたって、学んだことを共有できたらと思います。アメリカネタが続きますが、お付き合いください。
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【学びの個別化をどこまで学校で受け持つのか~アメリカ小学校でのアダプティブラーニングシステムの使い方を見て】

 

藤原さとです。

さて、本日は年初らしく、本当はもっと崇高なものを書きたかったのですが(笑)、昨年秋からスタートしたアメリカの学校で導入された個別学習のラーニングシステムを使って4か月目に入ったので、そろそろ感じたことをまとめておきたいと思います。
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アメリカ小学校の算数・理科・社会~キーワードは個別化

こんにちは。藤原さとです。

先週、アメリカの公立小学校2年生(Grade2)の国語の内容について書いてみましたが、引き続き今回は残りの教科について書いてみます。その上で、アメリカの学校の特徴を「個別学習」「協働学習」「一斉学習」の三要素に分けた上で考察し、未来の学校の在り方について少し考えてみたいと思います。

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私たちの教育のルーツを辿る(1)大正自由教育のはじまり

新型コロナウイルスの感染者拡大が止まらず、気持ち的にも落ち着かない日々が続いています。

ちょっと前のブログから時間が空いてしまいました。12月に『探究する学びをつくる』という本を出しまして、その関係もあって、最近オンラインでお話しする機会が増えているのですが、今月の頭にドルトン東京学園の荒木貴之校長よりお声がけをいただき、“「探究」がある学校をつくる −大正自由教育のリバイバルとPBL−”というテーマでお話しさせていただきました。

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教師の仕事は徹底した個への関心がないと成立しない 〜誰一人として見捨てない教育へ

 

藤原さとです。

さて、いつもお世話になっている軽井沢風越学園(設立準備中)の岩瀬直樹先生が今年共著で出された「インクルーシブ教育を通常学級で実践するってどういうこと?」という本。 読んでみたら、本当に良かった。岩瀬さんの本はいくつか拝読していますが、私、もしかしたらこれが一番好きかもしれないですね。ご紹介したいと思います。

 

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「最高の授業」スパイダー討論提唱者 Alexis Wiggins先生にお会いしてきました。-チームのパフォーマンスを最大にするディスカッションとは?

 

藤原さとです。

この夏に色々な人から「スパイダー討論」をいう言葉を耳にするようになり読んだ「最高の授業-The Best Class You Never Taught」。先日John Cooper Schoolで英語学科の学科長であり、この本の著者であるAlexis Wiggins先生にお会いする機会があり、お話しを伺ってきました。(実は、John Cooper Schoolは私がアメリカに2017年まで住んでいたThe Woodlands、なんと当時の自宅から徒歩10分くらいのところにあります。本を買って読んで、著者プロフィールを見て驚きました。そんなこともあって、High Tech Highの研修参加でサンディエゴに行ったついでに、Woodlandsを訪れ、ついでにお会いしてきました。John Cooper Schoolは地元でも評判の私学です。)

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発達科学をベースとしたティールな学校~Millennium School~西海岸の学校におけるイノベーション(1)

 

5月下旬から6月上旬にかけて、アメリカ西海岸の先進校いくつかを訪問してきました。私の目的は、本格的にPBL(Project/Problem Based Learning)を実施している学校がどのようなフレームワークを使い、現場がどのようになっているのかを見ること、またPBLが日本の教育の実装にどのような有効性があるかを見るためでした。主に訪問したのは下記の4校。私学・公立両方(Charter)、小学校から高校までと対象年齢も形態もバラバラの学校です。第一回は、設立してから2年と短いにも関わらず一番強い印象を受けたMillennium Schoolをご紹介したいと思います。

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第三の算数? シンガポール算数

 

こんにちは。藤原さとです。

かなーり、ブログが滞っておりましたが、少し書き留めておきたいことがあったので、久しぶりに更新します。

さて、今日のお題は前回に続き「算数」。少し前ですが、こんな記事がありました。

ジェフ・ベゾス氏は子どもに「シンガポール式算数」を教えている
https://www.businessinsider.jp/post-107178

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