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10月22日(日)、ポラリスこどもキャリアスクール6期「グローバル」初回となる、「日本のコンビニが海外で成功するにはどうしたらいい?」を実施しました。

今回のポラリスナビゲーターは小野 尚(おの ひさし)さん。
野村総合研究所という会社のコンサルタント(企業のお医者さん)として、世界中でお仕事を続けてきた方です。

この日は台風が接近中で大雨だったにもかかわらず、みんな元気にプログラムに来てくれました。

 

 

【オープニング】
まずは、いつもやっている通り、チームに分かれての自己紹介。
好きなことや頑張っていることのほか、海外に住んでいたことのある人はその経験も話してみてもらいました。
アメリカに住んでいた話や四国(本州から見て、四国は海の外のイメージ?)に住んでいた話など・・・みんな、お互いのことが少しずつわかってきたでしょうか。

小野さんが今まで特に深くかかわってお仕事してきた国は、韓国やカザフスタン、ロシア、イラン、そして東南アジアの各国。
例えば、ソビエト連邦という大国がバラバラの国に分かれた時、そのバラバラになった国の一つであるカザフスタンの豊富な地下資源をどうやって生かして発展させていくか、そんなことを「企業のお医者さん」として助けてあげる、そんなお仕事をされてきたそうです。

 

 

そんな小野さんから、みんなへ質問。

「海外でビジネスを成功させるのに一番大切なことは何だと思う?」

えー!! いきなりそんな難しい質問?!
しかし、それは、みんなが最初にチームでやっていたことと同じとのこと。
「何食べているの?」「何が好き?」「どんな生活をしているの」などを聞いて、お客さんをよく知る。これが、一番大切で、最初にやることだそうです。

 

【こきゃくを知るわざ】
ではまず、自分たちが住んでいる日本で考えてみましょう。

お客さんが減ってきて困っているコンビニの店長さんから相談を受けたとします。
さらに考えやすいように、みんなが今いる池尻で考えてみると・・・

今いる教室の周りにはコンビニがなくて不便ですね。
500メートルの円を書いて、

●住んでいる人口構成(子ども・若者・お年寄り)は?
●どんな職業の人が多い?
●どういうものを欲しがっている?

そういうことを調べることを、難しい言葉では「事前調査」というそうです。

さらに、近くのお店では何が売れているのか、その様子を実際のお店に見にいく。
これは難しい言葉でいうと「現地調査」というそうです。

では仮に「こどもが多い」地域だとわかったら、どんな子どもをお客さんにする?
こどもコーナーでは何を売る?
これをビジネスの世界では「分析・戦略策定」というそうです。

では、チームごとに考えてみましょう!

●寒がりには温かいものを売る。(今日は寒いしね)
●お菓子好きだよね。お菓子を売ったらいいんじゃない?
●真面目な子が100人に一人いたら、その子目当てに自主的にやるドリルを置く。
●体の弱い子が10人に一人いたらその子、目当てにマスクとか売る。
●飲み物!

 

ここで小野さんよりみんなの意見に対しての感想をいただきました。

*******

「子どもをお客さんにするといっても、実際のお金は親が払うんだよねと気づいたグループがいました。これはとってもいい視点だと思います。
自分としてあったらいいなー欲しいなーと思うもののうち、『お金を出してでも買いたいもの』。
それが、お金がいっぱい儲かるもの。
コンビニの売り上げで多くを占めるのは、実は飲み物。だから、飲み物を考えたチームもいい考えでしたね。ドリルとかマスクもいいと思うけれど、自分たちでも気づいたように100人に一人しか買わないとコンビニではあまり売れないです。」

*******

 

その後、休憩をはさんで、

 

【いよいよ海外ビジネスを考えるよ】
国内でやってみた「事前調査」「現地調査」「分析・戦略策定」を
今度はミャンマーという国でやってみましょう。

ミャンマー!! どこから手を付けていいかわからない!!
今回、「事前調査」と「現地調査」は、小野さんがやってくださいました。

まずは「事前調査」で、ミャンマーがどんな国か知ることから始めます。

どこにあるの?人口は?気候は?

 

実際にミャンマーでお仕事をしてきた小野さんによると、

●ミャンマーは、日本と比べて、みんなの所得がまだ低い(日本の1/20)。これを言い換えると、みんなが今日本で100円で買っているものを、5円でしか売れないということ。
●50年間、他の国との交流がない鎖国状態だった。ようやくここ数年で交流ができるようになったところで、「50年抜けていたマーケット」と呼ばれている。
●みんなが知っているコカ・コーラですら、ミャンマーの人は50年間実物を見たことのない人が大半だった。
●スーパーマーケットやコンビニのようなものはある。

とのこと。

ここで、小野さんが現地のコンビニの様子を動画で皆に見せてくれました。

 

https://youtu.be/qJl2YTj7LgA

 

「天井からいっぱい物がぶら下がっている」
「数が無茶苦茶ある」
「日本のコンビニは通路がきれいになっているよね」

 

【ミャンマーの会社を助ける形でコンビニを作ろう】
ミャンマーについて、少しイメージがわいてきたでしょうか。
ここで、みんなには次の4つについてチームごとに考えて発表する、
というミッションが与えられました。

✔︎ ミャンマーにはどんな人がいて、どんなこきゃくがコンビニに来そう?
✔︎ どんなコンビニエンスストアにする?(キャッチフレーズ)
✔︎ めだま商品は?
✔︎ どんな工夫をしたらよさそう?

 

実際に考え始めるといろいろな疑問がいっぱい。
小野さんが現地調査員として、みんなからの質問に答えてくれます!

●ミャンマーの人は普段何を食べているの?
⇒カレー。でも、日本の煮物に近い感じで食べていることもある。
お米でてきているラーメンもよく食べられているね。

●神様とかは(宗教は)?
⇒仏教。
ミャンマーの人にとって生まれた日の曜日はとっても重要で、
寺院では、生まれた曜日ごとにお参りする祭壇が違う。

●服装は?
⇒男の人でもスカートみたいなものを履いているよ。

 

みんなの質問で、いろんなことがわかってきましたね。

例えば、水道の普及率は40%。
停電もよくある。
交通の便が整っていないから、歩いていけるところにあるお店がなくてはならないとか、飲み物で売れるのは「エナジードリンク」・・・などなど。

質問と話し合いを重ねるなかで、新たな疑問もどんどん出てきました。

●どんな建物に住んでいるの?
⇒アパートが多いかな。

●どんな職業の人が多い?
⇒農村部は農業。都市部では公務員が6割。
都市部と農村部では収入の格差が大きいんだ。

●お菓子とかは?
⇒日本の和菓子みたいな現地のお菓子。
でも、外国のお菓子も入ってきていて人気があるよ。

 

そして、わかったことや考えたことをチームごとにまとめていきます。

 

 

【いよいよ、発表!】

 

<1班>
キャッチフレーズは、「安い」「うまい」「わかりやすい(キレイ)」「行きやすい」。
目玉商品は、他の国ではあまり聞かないけれどミャンマーではよく聞く「納豆カレー」。
最近増えてきた旅行者向けに「お土産」や「宿泊用品」も置きます。
ミャンマーでは収入格差があったり多様な民族が住んでいたりすることを知り、旅行者を含めて色んな人が利用できるコンビニにしたいと考えました。
聞き手からは、「ミャンマーの人って、納豆を食べるのですか?」という質問が挙がりましたが、答えは勿論Yes。
ちゃんと事前に現地調査員に尋ねていたんですね。

 

<2班>
クイズ形式で、聞き手とやり取りしながら発表するスタイル。
まず、「ミャンマーにはどんな人が多いか?」
「うーん。疲れている人?」 正解は、「若い人(平均年齢は30歳ぐらい)」。
なので、目玉商品は、若い人が好きなお菓子にします。
その他、「ミャンマーの人は何を食べているの?」という三択クイズも。
1.果物 2.カレー 3.スープ
これは実は他のチームの人も小野さんに質問していて、知っている人も多かったようです。
そうですね。カレーでした。2班はこのことから、「日本のインスタントカレーを売るとよいのではないか」というアイディアにつなげました。

 

<3班>
絵を使ってわかりやすく説明してくれました。
ミャンマーは暑いという情報から、子どもが熱中症になりやすいと考え、その対策グッズを販売することにしました。親が子どもに買ってあげやすいように、値段は安く設定します。サングラスや日焼け対策グッズ、冷やすものも売れるのではないかと考えました。
食べ物としては、ミャンマーでよく食べられているカレーと麺(米麺)を売ります。カレーは、甘めの味で、青い野菜をいっぱい入れたもの、牛肉はNGということがわかりました。
子ども向けには、お菓子を売ります。
日本独自のものをミャンマーでも売ろうと考えました。

 

<4班>
「目立つ」「安い」「安心」がキーワードのコンビニ。
若い人や農家の人向けに、疲れた時に食べたリ飲んだりできるものを考えました。
米食のミャンマーの人に、カレーパンを始めとする色々なパンを新たに提供。
今のコンビニにはあまり置かれていないおにぎりやデザートのほか、
今よく売れているエナジードリンクも販売します。
スタンプカードでの割引サービスもあります!
また、オレンジコンビニがある、ミャンマーの人が果物好き、赤くて目立つ、という理由から、林檎をモチーフにしたロゴマークも考えました。
さらに、CMソングも作りました。「疲れたあなたにアッポーコンビニ♪」

 

<5班>
ミャンマーでは雨がよく降るという情報から、傘を貸すというサービスを考えました。
電気が通っていないところは、ソーラーで発電できるようにします。
そして、子どもたちには、一つずつ、果物を無料であげるようにします。
ミャンマーでよく飲まれているエナジードリンクとよく食べられているカレーのほか、
水も販売します。ミャンマーでは、水道普及率が低い(100軒中40軒)からです。
聞き手からは、「どうしてエナジードリンクなの?」という質問。
それは、ミャンマーの人か良く働いて、疲れてしまうからだそうです。

 

みんなの発表を聞いた小野さんから、最後にお話がありました。

*******

みんな、ミャンマーのことよく調べたリ考えたリ質問したりしてくれて、それを生かして発表してくれて、とても良かったです。
自分が消費者として、どういう商品が欲しいか、どういうサービスが欲しいかを考えてくれました。それは、とても良い発想です。
これをさらに先に進めるには、どういうものを「日本」に求めているかという視点をもつこと。
ミャンマーにはまだないものを考えて、商売として「儲ける」にはどうするか。
ミャンマーの人たちが「本当に求めているもの」、お金を出してまで買いたいもの何なのか、
を考える必要があります。
外国の企業にアドバイスするコンサルタントは、企業のお医者さんとしてアドバイスするので、そういった「グローバルな」視点も必要になってくるということです。

*******

 

小野さん、ありがとうございました!

 

◆今回のセントラルアイディア◆
「相手をより深く理解することが新しい価値を創り出す」

 

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